2007/07/20

神話と歴史から考える日本建国の理念 第九回07/02/03【告知&レポ】

【告知文】
■第九回「皇室と日本を考える」学習会
2月3日(土)17時40分〜20時40分くらい(最大延長30分)

豊島区勤労福祉会館 第六会議室
豊島区西池袋2-37-4 池袋南口から徒歩3分TEL:03-3980-3131
http://nihon.lar.jp/02.html
池袋南口からメトロポリタンホテル方向に徒歩4分
池袋警察署ならび TEL:03-3980-3131

◎二月のテーマ「A)日本建国の理念/B)古代日本の正義と悪」

※今回は、学習会の冒頭に、当日その場で参加された皆さんに、
 二つのテーマのうちどちらを聞きたいか選んでいただきます。

A)神話と歴史から考える日本建国の理念

「紀元節」を前に、日本の建国を考える。
神武天皇の実在性は?皇紀2600年は事実なのか?
「天孫邇々芸命降臨」と「神武天皇東遷」の関係・比較。
そのどちらが日本のはじまりなのか?
「建国」と「肇国」、「天祖・天孫・皇祖・皇孫」は、どう同じでありどう違うのか?
男系継承の神話的起源と歴史的実態。
「天壌無窮」の神勅と建国の理想「八紘一宇」からみた国家観、
そして現代政治における意味とは。

B)「大祓」の行からみた古代日本の「正義と悪」

六月と十二月に行なわれる神道の「大祓」の行。
ここで奏上される「大祓詞」に出てくる「天津罪・国津罪」の解釈からはじめて、
「禍事(まがこと)→罪(つみ=積)→穢(けがれ=気枯)」の三段階論、
「ハレ・ケ・ケガレ」の循環説、「祓い・浄め・禊」の意味の範疇、などの解説・整理。
そこから古代思想における正義論・悪魔論・人生論・幸福論を導きだし、
日本人の倫理と生き方を考える。

○参加費:無料(できれば参加表明してください。懇親会参加者は飲食代適宜)

■主催
「皇室と日本を考える」実行委員会
http://nihon.lar.jp/
(※お問合せ&連絡先:info@nihon.lar.jp)(※このメアドは現在停止)
■共催
女系天皇に断固反対する会
http://mixi.jp/view_community.pl?id=334458
万世一系の皇統を守る会
http://off3.2ch.net/test/read.cgi/offmatrix/1147608766/

【レポ文】
■「皇室と日本を考える」第九回学習会の
開催報告

日時:2007年2月3日
会場:豊島区池袋 勤労福祉会館

テーマ『神話と歴史から考える日本建国の理念/むらさぎ』

 今回は、事前の告知でAB二つの内容を提示し、当日に集まった皆さんに選んでいただきました。決定の段階ではAを希望する人がやや多かったのですが、遅刻してきた人たちにB希望者が多く、最終的には半々でした。ナビ役を除くと12名が参加、うち初参加の方が2名でした。(今回えらばれなかったBコースのお題については過去の告知コーナーをご覧ください)

【1】まず戦前の「紀元節の歌」 を提示し、紀元節といいながら神武天皇の業績に直接ふれず「高千穂」の峰から歌詞が始まっていること、このことから日本の始まりとして神武天皇と別に、迩々芸命(ニニギノミコト)の天孫降臨神話が意識されており、それに起源する宮中祭祀が「元始祭」であって紀元節祭とならぶ重要なものであること、(つまり戦前にはニュアンスの異なった二つの国家起源説明があった)、「建国」と「肇国」という二つの言葉の意味や各種用法の相違と同一にふれました。また教育勅語にでてくる「皇祖」が天照大神と神武天皇のどちらをさしているのかという戦前の論争から展開して、「天祖・天孫・皇祖・皇孫」の四語の意味の範疇を各資料・各諸説から詳細に検討して、その四語がどう同じでありどう違うのかを明らかにし、今回の議論の前提となる基礎知識の整理としました。

【2】迩々芸命(ニニギノミコト)の天孫降臨神話とそれに付随する「天壌無窮の神勅」の意味を、神話全体の構造とその中での位置付け等から分析し、天孫降臨神話のもつ「四つの意味」を析出・提示しました。

【3】神武天皇の東遷(東征)の歴史的背景を考察し、即位時の「八紘一宇の詔勅」が空疎な観念ではなく当時の歴史事実と関係していること、そしてその詔勅の精神が、天壌無窮の神勅ほかの神代の一連の神勅の思想的意味の延長上と歴史情況との交差において必然的に展開したものであること。神武天皇時代の海外に関するエピソードが孤立した伝説ではなく、時代を追って後世まで連続していく歴史的事件の一部であること、以後二千年間、現在に至るまで、八紘一宇の伸張と後退(=我が国の安泰と危機)は、常に中国大陸の情勢と連動していたこと等を述べました。

【4】「天壌無窮」の神勅と建国の理想「八紘一宇」からみた国家観、そして現代政治における意味について述べました。なお、神武天皇以後の初期古代の男系継承の歴史的実態について、歴代皇后の出自からみて、天孫降臨神話のもつ「四つの意味」に溯り男系継承の神話的起源とその原理について解説しました。

その後、池袋の居酒屋で懇親会があり、うち6名は三次会までいき、電車がなくなり泊まりになったのは4名(笑)
【むらさぎ】

当日参加者・九郎さんのmixi内の日記のレポ
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=338345646&owner_id=5020486